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その１ 「川原アメリカ上陸」
思い出の智弁学園
日本時間8月15日。うだるような暑さの中、関西国際空港に到着。初めての渡米とあってやや緊張気味。海外旅行といえば、高校の修学旅行で韓国へ、そして仕事を始める前に
返還前の香港へ行っただけ。
その後奈良県の智弁学園で勤務の３年間、海外旅行には 一度も行けなかった。もちろん、初めて教壇に立ったということもあって、その責任の重さから海外旅行をしようといった精神的余裕がなかったのだが・・・そんなことを考えながら国際線のロビーへ行くと、大画面テレビで高校野球中継をやっていた。その試合が、なんと智弁和歌山と中京の試合だった。思わず画面に見入ってしまったが、結果は７−６で智弁の勝利。校歌に送られるように飛行機に乗り込む。思わずなにか縁のようなものを感じてしまった。
学園での生活があったからこそ今の自分があ るわけで、そういった意味でもお世話になった全ての人に感謝したい。（その後智弁和歌山が２度目の全国制覇を果たしたのは周知のとおりである。一言、すごい！願わくば、来年は奈良校にも出場してもらって、悲願の兄弟校同士の決勝戦を見たいものである。）
機内での出来事
さて、17時発のAmerican Airlinesに乗って一路アメリカへ。ダラス空港まで12時間10分。とにかく長い。席はエコノミーだったのだが、会社の手違いでエコノミーの席が残ってなかったらしく、急遽ビジネスの席にしてもらった。むっちゃラッキー！
ということで、ふかふかの広い席にゆったり座ってワインを飲みながら、つかの間の金持ち気分を味わった。（根っからの庶民なもので・・・）機内のサービスは非常によかったのだが、フライトアテンダントが全員勤続20年の表彰を受けそうなお姉さま
たち（？）ばかりなのにはびっくりした。
さすがアメリカ、やることが違う！とかなんとかわけのわからないことを考えながら、現地時間8月15日3時10分頃、無事ダラスに到着。アメリカやあああああああああああ！とにかくその空港の大きさにまず圧倒された。周りにいる人も同様にでかい。スーツを着て愛用のリュックサックを背負いながら、うろうろして写真をとったりする姿はお上りさんそのもの。
とにかく機嫌を よくしてシカゴ・オヘア空港行きの便に乗り込んだ。ところがトラブル発生。エンジ ンがかかって今にも動こうとしていた飛行機のエンジン音が止まった。故障か？ハイ
ジャックか？アナウンスが早すぎて全て聞き取れない。さすがにあせったが、シカゴ・オヘア空港が込み合っていて1時間ほど出発が遅れるだけらしい。とりあえずよか
ったが、自分の英語力はまだまだだと痛感した。
でも、迎えに来てくれる教授に電話しなければ。でもどうやって？幸いなことに目前の席に備え付けの電話がついてい た。でも使い方がわからない。フライトアテンダントに聞いてみても、VISAカードを
使えばかけられることまではわかったが使い方までうまく聞き取れない。見かねたアメリカ人の兄ちゃんが携帯電話を貸してくれたのでよかった。アメリカ人は親切だ。
Thanks a lot!
麗しのシカゴに到着
そんなこんなで、ダラスから2時間、予定より1時間遅れたが無事シカゴに到着。迎えに来てくれたジョンという教授と車中いろいろ話した。聞けば彼は宮崎県に12年住んでいたそうで、奥さんは日本人。ハワイからこの北イリノイ大学に赴任してきたところらしい。どうりで完璧な日本語を話すはずだ。年も39歳と若くやる気もありそうなので、彼とのチームティーチングが楽しみである。
空港から高速道路で1時間。ようやく大学に着いた。大きい大学だなあと度肝を抜かれたが、なんとそれは滞在予定 の寮の１つに過ぎなかった。途中通ってきた広大な敷地が全部大学らしい。
Unbelievable!日本では考えられない。母校の同志社田辺キャンパスもたいがい大きいと思っていたが、この大学の規模はそれをはるかに凌駕する。こうして幾多のカルチャーショックの洗礼を浴びながら、アメリカで過ごす初めての夜が更けていく。
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